2020-10-14 093 #いつまで 遺体を埋葬しないで置いておくと、やって来て「いつまで」と鳴く。 だからもう3年も、こいつの声を無視している。 仕事はないし、もとより働く気力もない。 母の年金だけが頼りなのだ。「いつまで、いつまで」 声も母親と同じだ。 いつまで? 俺が死ぬときまでかな。頑丈に封印してあるトイレにちょっと合掌し、公衆便所に用足しに出かけた。