極彩妖怪百物語

妖怪画家が、過去の怪画を怪説付きでご紹介。怪説は全て創作です。

2020-10-10から1日間の記事一覧

077 #鵺の化物

頭は猿のよう、 手足は虎のよう、 胴は狸のようで、 尾は蛇のよう。 多分もっと普通の姿だが、 直喩を隠喩にしてしまい、 猿の頭、虎の手足、胴は狸、尾は蛇、と言う 言葉の化物が出来上がった。言い忘れていた。 その鳴き声は、鵺のよう。 ヌエのよう? じ…

076 #のびあがり

未知の対象は全て視界に入れないと不安でしかたがない、そんな人間の性質を逆手にとった妖怪。 見上げてもどんどん背が伸びて、ひっくり返る最後まで視界には収まらない。そのあと、上から喉にかぶり付かれるという。

075 #轆轤首

顔が、体を離れて飛び回る。よく見ると、細い糸のような首で辛うじて繋がっている。だから、急に目の前に現れた糸をハサミで切ったら近所の誰それが亡くなったりする。また曰く、首が糸に見えているのは当の本人だけで、周りからは人魂の様に見えていたり、…